FLO

娯楽とライフハックのデータベース

【厳選】超面白いミステリー・推理小説のおすすめランキング。海外の文庫から最近の作品まで幅広くご紹介

f:id:tennensui-77:20170401152328j:plain

推理小説というと
「事件発生」→「名探偵登場」→「推理」→「事件解決」
みたいなイメージをお持ちかもしれません。


ですが、例えば「刑事コロンボ」「古畑任三郎」のように「犯人が明らかになる犯行シーン」の描写をはじめにもってきて、探偵や警察はどうやって推理、捜査するのか?を楽しむタイプの推理ものもあります。

他にも犯人視点の作品や恋愛要素、日常要素を含んだ作品もあり、作品ごとの世界観に浸りながら犯人やトリックを推理していくのも楽しいところです。

というわけで今回はミステリー小説(推理小説)のおすすめ作品を紹介させて頂きました。
日本人作家、外国人作家、かなり前の作品から比較的新しい作品まで、できるだけ幅広く取り扱ってみましたので是非読んで頂けたらと思います。

37位 慟哭

この小説をラストまで読んだ時、必ず「えっ⁇どういうこと⁇」と頭が混乱し、また最初から読み直したくなること必至です。
大まかなストーリーは連続少女誘拐殺害事件と、その犯人を追う警察組織の話で、1人の刑事が主人公です。

警察の組織の中のしがらみや権力による抑圧の理不尽さなどが濃厚に描かれているのもリアリティを深めてくれていて作品に没頭させる要素の一つだと思います。
次に同時進行で犯人らしき男が新興宗教にはまっていく様子がリアルに描かれていて、そこも見どころです。

そしてただハラハラドキドキだけではなく、子供を亡くした親の悲しみや空虚さが、胸に迫る勢いで描写されて読む人の心を打ちます。
最後まで読みきったときに、すべてが繋がると同時に、自分が作者の巧妙なトリックにはまったことを知るのです。必ず二度読みたくなるおすすめ小説です。

36位 十角館の殺人

綾辻行人の作品である「十角館の殺人」です。
この本の一番の特徴は、衝撃的な叙述トリックを用いている事です。
そのトリックの内容を記述するとネタバレになってしまうので、ここでは書きませんが、この本の登場により、本格ミステリ界で「綾辻以降」という言葉ができる程、影響力のある本です。
内容は、孤島で起こる連続殺人事件です。登場人物は、同じ大学の推理小説研究会のメンバーです。

彼らはそれぞれ推理小説の作家の名前をニックネームにしており(エラリイ、カー、ポウ、ルルウ、アガサ、オルツィ、ヴァン)、各々そのニックネームで呼ばれています。
登場人物の名前をなかなか覚えられずに苦労するのがよくあるのですが、この作品だと推理小説家からとっているので、すぐに頭に入ってきて、ストーリーに集中することができました。
そして、ストーリーに集中し過ぎて見事に叙述トリックに引っかかりました。
ホントに、マジで本当に見事に引っかかりましたね。
未読の方は是非読んでみてもらいたい作品の一つです。

35位 誘 拐

実際の誘拐事件をモデルにした裁判の傍聴シーンが多く描かれており、臨場感がたっぷりです。
犯人は、その裁判を傍聴し自分のこれから起こす「誘拐」の参考にしていきます。ダメだった点、よかった点、生かせそうな事例など細かく研究し、実行に移します。

そのかいあってか、高額な身代金の奪取に成功します。
しかし、犯人の狙いは身代金ではなかったのです。
また、犯人は殺害した子供の遺体を完全に遺棄することにも成功します。
しかし、犯人の真の目的のためには死体を遺棄してはならなかったのでした。その犯人が犯したとんでもない失敗に気づいたとき、思わず「あっ!」と言わされました。

犯人が緻密に計画した「誘拐事件」のすべてが崩壊する瞬間でした。裁判の臨場感、誘拐事件に携わる警察の緊張感、そして最後の犯人最大のミスなど、見どころ満載です。

34位 刺青殺人事件

本来、日本家屋は天井裏や床下から侵入・脱出できるため、密室に不向きな建築物です。
しかし本作は、「浴室」という場所を現場にすることによって、その難問をクリアしています。

しかし、無意味に浴室を密室にしたわけではありません。そこにはほかにも合理的な理由があり、犯人の仕掛けた「機械的トリック」と「心理トリック」に翻弄されます。

また、見事な刺青を入れた女性がバラバラになって殺害され刺青の入った胴体だけが見つからないなど、猟奇的な雰囲気もタップリです。
さらに「完璧なアリバイ」を崩す、アリバイ崩しの要素も含まれています。
そのほか、双子の入れ替わりトリックもあり、密室、バラバラ事件、アリバイ崩しなど、推理小説好きならその魅力的な要素に惹きつけられるでしょう。
なお、途中で「読者への挑戦」もあります。謎解きがお好きな方は、ぜひ「犯人当て」にチャレンジしていただきたいです。

33位 十字屋敷のピエロ

まず、物語全体を「不幸を呼ぶ」と言われる「ピエロ」の人形が不気味な雰囲気で彩ります。
また、この「ピエロ」の視線から語られるパートがあり、そこにはミスリードこそあれ、嘘はありません。
なにしろ語り手は「ピエロ」なのですから。

この「ピエロ」、不幸を呼ぶと言われるだけあって殺人事件が起こるたびに事件現場に必ず存在しています。
でも、それは偶然「ピエロ」があったわけではなく、「ピエロ」の周りで事件が起きるのは必然ということが分かります。

この辺りの作品の作り方が非常に面白かったです。
また、犯人は最後捕まるわけですが、その犯人の行動すらある人物によって操られていたことが暗示されています。
その「影の人物」の意外性にも驚きました。探偵役もちょっとミステリアスな「人形師」という設定もとても魅力的な作品でした。

32位 大誘拐

ユーモラスなミステリでありながら、がっちりと推理小説をしている、というところが魅力です。
大富豪のおばあさんが主人公です。
このおばあさんを若者たちが誘拐します。そしてお決まりの身代金要求となるのですが、ここで笑っちゃいます。

おばあさんは若者たちが提示した金額が気に食わない。桁がいくつも違う、わたしはそんな安くない、というわけです。
犯人の要求額を、被害者が引きあげろ、というおもしろさ。ここから誘拐劇は、若者たちの手から、被害者であるはずのおばあちゃんへと移っていきます。

あちこちにしかけられた仕掛けが、推理小説ファンにはたまらないのですが、もうひとつ、最後に語られるおばあちゃんの犯行動機が胸を打ちます。 国がなにをしてくれた。わたしから愛する夫も息子も奪っていって……。
結局、この犯罪はおばあちゃんの国に対する復讐劇であった、というわけです。早逝された作者の大傑作だと思います。

31位 和菓子のアン

主人公の女の子が、とにかくチャーミング!!
ぽっちゃりしてることを受け入れてて変にひがむでもなく、一部冷めてながらも可愛い女の子にどんどん引き込まれていきます。

デパ地下の美味しそうな和菓子のお店でアルバイトする主人公ですが、この店長やら店員やら同じバイト生も、キャラクターがそれぞれ面白いです。
和菓子を買いにくるお客さんが持ってくる謎の事件を解決する様子が本当に面白いです。

ほっこりもするし、ひやりともするし、だけど側にはキレイで美味しそうな和菓子があって、ほんわかと和みます。読むと絶対、緑茶と和菓子が食べたくなる推理小説です。

30位 葉桜の季節に君を想うということ

大どんでん返し! というのはまさにこの小説のこと。
終盤で、脳内がごっちゃごちゃに掻き回されます。

今まで当然のように受け入れていたことが何の前触れもなく否定され、「え、え、どういうこと?」とページを遡ること必須です。
混乱ののちに待っているのは、「っはあ??!!ズルい!」という気持ちに似ています。
信じていた人に騙された感覚に似てます(笑)

納得出来なくて何度も読み返し、やがて「そういうことだったのか」とこの物語が伝えたかったことがすうっと脳に浸透していく。そして気づくのは、”葉桜の季節に君を想うということ”というタイトルの秀逸さ。
読み進めてもなかなかこの美しいタイトルの意味が掴み切れずに首を捻るばかりなのですが、種明かしの大革命の後は胸の奥にじいんと響いて離れません。
「大混乱」、のちに「人生の希望の光」。
そんな感じで驚きと刺激とそして感動に満ちた作品を求めている方におすすめします。

29位 ハサミ男

最後のどんでん返しが実に素晴らしいです。
小説ならでは良さを生かした魅せ方、ストーリー、一人称の組み方などとてもオススメです。
多重人格の主人公と「医者」のやり取りがまたいい。

最後まで読んだあとに、作者の仕掛けた叙述トリックにまんまと引っかかってしまい改めて最初から読み直すと「ああ、なるほど」と思わず感嘆の息が漏れてしまいます。

主人公に惹かれ好意を持った磯部刑事との今後も実に気になる。そのまま二人は恋人同士になるのか、それともハサミ男としての生を貫くのか、または磯部刑事が次の被害者になるのか……。
その後のことを考えると妄想が止まりません。
ただ唯一残念なのは作者様が既に亡くなられてしまっていることです。
その後の話をもう見ることはできないのかと思うと実に残念。

28位 姑獲鳥の夏


第二次世界大戦が終わり、混沌とした世の中を舞台にした推理小説です。
舞台がそんな時代ということで、どこかおどろおどろしい雰囲気と近代へと以降していく発展途上のような雰囲気とが混じり合って不思議な感じがします。

事件のモチーフに妖怪が使われているのも、その不思議なイメージにぴったりです。
やや冗長な語り口と普段使わないような単語、登場人物の蘊蓄の長さと濃さに驚き、初めて読んだときは、こんな小説があるのかとすっかりはまってしまいました。
登場人物も個性的です。
古本屋兼陰陽師の京極堂が事件の正体を見破り、鬱々とした小説家の関口くんは事件に巻き込まれ、真面目にときには破天荒に捜査をする刑事の木場さんはかっこよく、飄々としたテンションのおかしい探偵榎木津はとても魅力的です。
分厚い一冊で、読み応え抜群なのも好きなポイントの一つです。

27位 青空の卵

この推理小説の探偵役の鳥井は「ひきこもり」。
家からほとんどでない生活を送っています。
性格はシニカルで時にかなり辛辣。親友の坂木はそんな鳥井を気遣い、なるべく外に連れ出そうとしています。

この二人の日常に、ちょっと不可思議なできごとが次々に降りかかって来ます。まずこの二人の正反対なキャラクター設定がいいのです。
事件が起こった時、鳥井はふつうの人が見ている物事の表ではなくその裏側を見ぬき、すべての事実をひっくり返して真相にたどりつきます。
鳥井の頭脳なくしては謎は解かれません。

一方、坂木はごくふつうの常識的な人間で一人ではどんな謎も解けません。
しかし、鳥井は精神的にもろく、坂木がそばにいなければ外出ができず、坂木の存在があることで精神的なバランスを保っています。
鳥井もまた一人では探偵になれず、この二人が一緒にいることによって、解けないと思われていたさまざまな謎を解いていくことができるのです。

二人の性格の違いがよく出たやりとりが面白く、さらに事件に関わった人たちがその後もこの二人の友達になって、鳥井の家で鳥井の作る食事を一緒に食べるようになっていくところがとても興味深いです。

事件を通じてひきこもり探偵の周りの人間関係が少しずつにぎやかになっていく様子が単なる推理小説の枠を超えて心に温もりを与えてくれる物語にもなっていて、何度でも読み返したくなる内容だと思います。

26位 火車

時間がたつのも忘れて読んでしまう本!
続きが気になって一気読み間違いなしです。
宮部みゆきさんならではの沢山の登場人物が絡み合って犯人を追い詰めていく感じは本当にたまりません。

実際に犯人がストーリーにリアルに登場する訳ではなくて取り巻く人たちから犯人像が浮かび上がるというストーリーですが、読み進めていく度に犯人がどんな思いでいたのか、何故そうさせたのかが手に取るように想像できるところが読み手を夢中にさせるところなのでしょう。

いつの間にか犯人と気持ちが同化していく自分がいます。宮部さんの作品はかなり描写も複雑で読み応えのある文章です。ぜひ一文も逃さず読んでもらいたいと思います。
ラストは圧巻ですよ!心が震えるせつないラストになっています。大好きな推理小説です。

25位 謎解きはディナーのあとで

読んでいて背景が頭に思い浮かぶところが魅力的!
登場人物の表情などがひとつひとつ丁寧に描かれているので、なぜか頭の中で映像になって話が進んでいきます!

この作品はドラマや映画にもなっています。まずは小説を読んで見るのはいかがでしょうか。小説を読んだ後にドラマを見るとまた違う良さが味わえるとおもいます。
また、その逆もおすすめします。

私はドラマと映画を観た後に小説を読みました。ドラマでは描かれていなかった細かな部分も小説では描かれているので、飽きることなく最後まで楽しく読むことができました。
推理も一筋縄ではいかないような難しいものまであります。推理小説が好きな方はもちろん、あまり読書が得意ではない方にもぜひ読んでいただきたいです!

24位 悲しみのイレーヌ

主人公のキャラクター設定が今までに読んだ推理小説に出てくる主人公にはない設定である点がこの上なく斬新です。
次第に読み進めると違和感などどこへやら、とても説得力があり魅力的に思えてしましました。

そしてそんな異形の主人公を中心として語られる物語なのですが、あまりにも容赦のない暗くて哀しいところに読んでいてつらくなりながらも、物語に引き込まれ一気に最後まで読み終えてしまいました。

作者ピエール・ルメートルの作品を読むのは本作が初めてだったが、彼の圧倒的な描写力、物語を創り出す力に驚嘆させられます。

23位 暗闇の囁き

推理だけでなく、暗くて怪しい雰囲気がとても好きです。
おとぎ話の不気味さや人形のような美しい登場人物が出てくるところなど、人を選びますが魅力があるのではないかと思います。

かなり奇想天外というか…そういう現実離れしたところがあるにも関わらず、トリックに無理がなく、ストーリーにも無理を感じず読むことができました。
このはなしのシリーズはほとんど読みましたが、話の長さやトリックの無理のなさ、抜群に雰囲気があるのはこれだと思います。
ライトノベルと本格推理小説の間みたいな感じで絶妙なのです。

読んだ文庫はどこの出版社からのものだったのか定かではありませんが、挿絵もピッタリでうっとりしてしまいました。
推理小説なのに「絵」になる感じなのです。

22位 心理試験

まず、「最初に犯人視点での犯行を描写し、それを後に探偵役が解決する」というスタイルに驚きました。
この手法は「古畑任三郎」や「刑事コロンボ」等でも使われており今となってはよく見る手法ですが、何せこの小説が発行されたのは1925年と今から90年以上前。

その時代にこれほどの高い完成度でこの手法が使われてるとは、流石の江戸川乱歩と言いたくなります。
全体の流れも犯行(犯人視点)→推理(探偵役の明智小五郎視点)→真相解明(犯人と明智小五郎の視点と第三者視点の両方)と非常にオーソドックスながら、探偵がどう犯人のアリバイを崩し追い詰めるかという推理小説の醍醐味の一つをしっかり踏襲しています。

長さも短編小説くらいの長さなので、短時間で読めるのもおすすめポイントの一部です。

21位 ガダラの豚

綿密に練られたストーリー設定と、終盤で回収される伏線の数々が読んでいて気持ちいいです。
作者の中島らもさんは自身の著書の中で小説を書くときには、まずストーリーや登場人物を大きな設計図にまとめるそうです。
一人ひとりのキャラクターの特徴や性格などが細かく記されており、物語の細かい一つ一つが綿密につながるように設計図を作成したのち、それを文章化していくので、読んだときにストーリーの綿密や、気持ちの良いどんでん返しを堪能することができるのだと思います。

ただ綿密に練られたきれいな小説というわけでもなく、割となんでもありなのがこの小説の魅力でもあります。
登場人物には文化人類学者や超能力者、カルト宗教の教祖など聞くだけで濃いとわかるようなキャラばかりです。
そんなキャラが綿密な設計図の中で作者に巧みに操られているさまを読者は感じることができるでしょう。中島らもの繊細な部分と、ハチャメチャな部分が同時に感じることができる作品だと思います。

20位 天使のナイフ

推理小説の部類に入るかどうかは曖昧ではありますが、この小説を読み終わった後一言では表せない感情が渦巻きました。
何よりも設定がこっていて読み応えがありました。
一つの事件かと思って読み続けると、一つではなく二つ、三つと様々な事件がつながっていて読み進める手が止まりませんでした。

そして何よりも、少年犯罪を題材としているところがさらに心に響きました。自分には関係ないと思いがちですが、少年犯罪について私たちがもっと深く考えるべき内容だと思います。
最近はニュースなのでもよく出てきますが、深く考えていませんでした。

しかし、その小説を読んでから、私ももっとしっかり考えなくてはならないことだと思い、自分なりに調べるようになりました。
調べているうちに、少年法は複雑で理解するのにも一苦労するものだと感じました。
このように、私自身も考えるきっかけになったのは「天使のナイフ」がきっかけなので、この小説は大好きな作品です。

19位 ビブリア古書堂の事件手帖

「本に関することのみ驚異的な推理力を発揮する古書店の女主人」という設定がまず斬新で面白いです。
作中に出てくる作品も太宰治や夏目漱石等の文豪から外国作家、比較的最近の作家、漫画家まで多岐に渡りますが、いずれも作者の深い知識と下調べがあっての賜物だと思います。

この巻では重要人物の名前がキーになっており、予め知っている人には途中で気づいてニヤリとできるでしょうし、知らない人はネタ明かしの場面で驚くでしょうし、どちらに転んでも面白い展開になるあたりは、作者の物語の作り方が上手いのだと思います。
この巻はシリーズの第1巻なのでまだまだプロローグ段階ですが、それでも十分に楽しめますしすぐにでも次の巻が読みたくなること請け合いです。

18位 メルカトルかく語りき

この作品のすごいところは何と言っても、探偵が全く事件を解決せずに真相をぼかしてしまうところです。
この作品は短編集で、主人公でワトスン役の作家美袋三条と友人の銘探偵を自称するメルカトル鮎が行く先々で出会う事件を怪傑しようと推理し、最後にはメルカトルがぼかしてしまいます。
メルカトル鮎は、この作品の作者である麻耶雄嵩の代表的なシリーズ探偵物の探偵役で、大胆不敵な発言と奇抜な衣装と行動でファンが多い探偵です

そして麻耶雄嵩本人がミステリファンを困惑させるような話をかく(真相をぼかしたり、難解かつ抽象的な解説など)ことで有名で、かくいう私も突拍子もない解決や真相に度肝を抜かれているファンの一人です。
特に印象的なのはこの作品の中の一つの短編にあった、美袋とメルカトルが泊まっている別荘の地下にに知らぬ男の死体を発見し、犯人はメルカトルか美袋しかいない状況下での強引な解決です。これからも麻耶雄嵩には度肝を抜かれ続けたいと思っています。

17位 倒立する塔の殺人

昭和初期、戦時中のミッション系女子校で起こる、思春期特有の甘い毒を秘めた少女たちによる群像劇...ある種の嗜好の人間の琴線にはビンビン響くものがあると思います。
推理小説愛好家にだけ許された、ロジックにうなる楽しみが得られなくても物語に興じることが出来ますよ。

16位 容疑者Xの献身


映画化されたことで有名な作品ですが、推理小説でありながら泣きそうになるほどに感動的でそしてすごく切ない話です。
タイトル通り、容疑者の愛する人に対する想い、献身さ、人間臭さ、全てがリアルに伝わりました。

容疑者は殺人犯ではあるのですが、殺人犯である前に1人の男性であり、愛する人を守りたいという思いだけで殺人を犯し、犯行をひた隠しながら生きていく姿にとても献身さを感じました。
隠すために新たに殺人を犯し、それをまた隠して生きていく、だんだんと人間味が失われていくように感じますが、最後のシーンまで容疑者の愛の形や様々な葛藤、苦難がひしひしと伝わるようなストーリーでした。

最後に読んだのはもうずっと前になりますが、未だに心を動かされる作品です。

15位 クリスマスのフロスト

R.D.ウィングフィールドの「フロスト警部」シリーズの第1作。
イギリスのデントンが舞台で、決してお世辞にも英国紳士然とはしていない容姿の主人公フロスト警部の、ひたすらワーカホリックな日々が綴られます。
次から次へと発生する事件にどしぶしぶながらも首を突っ込み、寝る間を惜しんで操作し続けるフロスト。

読者からすると「一体どうやって全部解決するの?」と不安に駆られるが、そこは作者の実力で、結末まで見事に一気に読ませます。
ズボラで全く格好良くないフロスト警部ですが、困っている市民を見過ごせない人柄の好さで読者をも魅了してしまうから驚きです。

また、フロストの天敵上司・マレットのキャラクターも絶妙で、毎回彼との対決が痛快で読んでいて思わず噴き出してしまう。
推理小説でこんなに笑わされる作品はほとんど記憶にない。作者が既に亡くなっているのでこのシリーズの日本語訳はあと1作を残すのみ。

14位 白夜行

主人公である桐原亮司と唐沢雪穂の二人はとある事件の被害者の息子と容疑者の娘として別々の人生を歩いていたが19年前に起きた質屋殺しが迷宮入りをした伏線上に再びこの二人が出会いミステリアスな事件が勃発します。

その火種の境に来ているのが常に桐原と唐沢の二人の存在が周囲に不可解な凶悪犯罪へと誘って行きます。
その頃、亮司はソフトウェアの知識を生かしパソコンショップを開きながら裏の世界で非法を売り捌いていました。

その頃、雪穂はと言えば母親が亡くなり遠縁に当たる唐沢家に養女として入り何不自由なく暮らしていたが、何故か彼女に関わる人は必ず不幸に成ってしまう遭遇を送ります。
白夜行とは昼間を生きられない夜だけに生を受けている叙事詩スケールで描かれているのが一番スリリングに思えるストーリーかと私は思っています。

13位 殺戮にいたる病

私は推理小説を読むとき、どうしてもどんでん返しがあることを期待してしまいます。
小説の終盤やラスト1行で「そうきたか!」と思わされる演出、ネタばらしが大好物です。さらに、その展開に至るまで丁寧に伏線を張り、鮮やかに騙されたときは一番の快感です。

推理小説を幾つか読んでいると、展開を読み解きながら途中で結末を予想したりするようになります。
その推理をかいくぐりつつ、最後に心から納得できるようなネタばらしがある本が好きです。
この「殺戮に至る病」は、グロテスクな描写も多いものの、展開や文章に強烈に惹きつけられます。

そして、終盤で驚きの展開を見せてくれます。
そういった内容の本は何かしら矛盾点を感じることも多いのですが、この小説には衝撃的な展開であるにもかかわらず、納得させられる説得力がありました。

12位 氷菓「古典部」シリーズ

この作品の面白いところは2点あります。
まず一つ目は、「人が死なないミステリー」であること。だいたいミステリーというのは、殺人事件を描いたものが多いイメージです。
しかしこの小説には死人はおろか、怪我人のひとりも登場しません。非常に新鮮さがあります。

2つ目は、ミステリーに「青春のほろ苦さ」を掛け合わせていること。
本格的な推理小説は普通の小説好きにとっては敷居が高く、とっつきづらい部分もあります。
この作品は、ミステリのキモである推理やトリックの部分と同じぐらいに「高校生の感情の機微」を大事に描いています。
主人公の同年代の読者は感情移入し、上の年齢層の方は自分の青春時代を思い出し、重ね合わせることができる物語で、推理小説の初心者も入りやすい1冊です。


11位 愚者のエンドロール「古典部」シリーズ


米澤穂信さんが描く「古典部シリーズ」の小説として2作目となる作品です。
この作品のおすすめポイントは、「二重構造である物語」と「主人公の失敗」です。

この作品は、主人公たちが学園祭用に制作された自主撮影のミステリ映画の結末を推理する、ということが軸になっています。
つまり、推理をする際は「映画の物語としての整合性」と、「実際に撮影できるかどうか」の二点を考えなければいけません。

これが、主人公たちが挑む謎に奥行きを生み出しています。また、この作品では推理力抜群の主人公がある失態を起こします。
これは意表をつかれる展開であり、読者もミスリードされること間違いなしな内容。最後まで飽きることなく、展開にひかれる作品です。

10位 インシテミル

設定から物語の展開まで、ミステリ好き歓喜の内容である物語です。
7日24時間監視付きで隔離生活するだけで時給11万2000円がもらえるという募集に釣られ、何も知らずに集ったな12人の男女が、より多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う殺人ゲームに参加する…という内容です。

この館の中の建築構造やルール、どんでん返しがいくつも盛り込まれた後半に至るまで、作者本人も楽しみながらミステリを追求したことが読者にも伝わる内容となっています。
鍵がかからず出入り自由な個室や、それぞれの部屋に置かれた凶器(過去の名作ミステリで使用された凶器ばかり)など、小ネタも存分に楽しめる内容で、ミステリ好き必見の内容になっています。

9位 ローマ帽子の謎

エラリー・クイーン国名シリーズの第一作目であり、画期的な手法の作品です!
その最大の特徴は推理が登場人物によって披露される前に「読者への挑戦状」があることです。推理小説の多くには作中の人物しか知り得ないことや感じれない事柄があったりしますが、このシリーズでは作中と読み手の情報が限りなく同じであるようになっています。

つまり、作中の文字の中にある情報だけで犯行の手口や手段が読者にも推理できるという訳です。
これは、こうなんじゃないかな?というような憶測での推理ではなく、状況証拠に基づいた理論的な推理で答えを導き出せるという類の推理です。

探偵物は数多くあれど、作中に読み手に向けてのアクションがある作品は少なく、それがこのシリーズの魅力になっています。
また、シリーズのなかでも第一作目のこの作品は、登場人物の紹介や説明もしっかり挟まれているので人物を楽しむ事もできます。
作中の人物も個性際立つ面々ばかりで一気に読んでしまえます。といっても、推理するために挑戦状の前のページをなんども往復することになる、なんともスルメな作品です。

8位 屋上ミサイル


この作品の魅力は、とにかく楽しい登場人物のキャラクターにあります。
主人公はパンチがきいた登場人物の中では一際まとも、しかしやるときはやる肝の座った少女、高校二年生の辻尾アカネ。
彼女の「屋上部」の仲間としてリーゼント頭ので腕っ節の強い不良・国重嘉人、"何か"の願掛けのため喋ることを自ら禁じた沢木淳之介、自殺願望をもつ平原啓太の4人。

どこか一癖ある彼らが、次々と巻き込まれるトラブルを乗り越えていくストーリーがこの物語の魅力です。
彼らだけでなく、僕が好きなのは悪役として登場する「殺し屋」。
異様にポップな雰囲気で登場するこの殺し屋は、イヤミで性格が悪いけどどこか魅力的。読んでみれば彼を含め、この物語の魅力がわかります。

7位 春期限定いちごタルト事件

この作品の面白いところは、「主人公が推理をすることを避けたがっている」こと。
主人公の小鳩常悟朗と彼と"ある秘密"を共有している小佐内ゆきは、平凡に活きることを望み、騒動に巻き込まれることを避けようとします。
彼らはなぜかたくなに推理をすることを避けるのか。物語を追ううちに読者はその理由を理解し、この物語がただのミステリでないことに気付きます。

また、この小説は各話毎に小佐内雪の身に起きた自転車盗難事件に関する伏線を張り、最終話でその事件に纏わる顛末を描いています。
登場人物それぞれのキャラクターを活かしたストーリー展開も見事です。

終盤のどんでん返しはキャラクターの個性を活かしたものであり、他のミステリーにはない魅力があります。

6位 夜のピクニック

1日を通して80kmをただ歩く、という「歩行祭」をテーマにした学園ミステリです。
この作品、まず「歩行祭」という着眼点がうまい。作品の中では修学旅行に代わって登場するのがこの歩行祭ですが、1日の中で様々な展開がありつつ、ミステリー的な要素も組み込みやすい面白いテーマです。

また、作品全体に漂う雰囲気が素晴らしく、高校生らしい友情、恋愛などの人間模様をうまく描いています。
読後感が非常に気持ちよく、読み終わった後ももう少し登場人物と同じ空気に浸っていたくなる、紛れもない青春ミステリの傑作です。
恩田陸さんは数多くの青春ミステリを描いていますが、この作品はその中でも一つの到達点と言える完成度になっていると思います。

5位 怪人二十面相


名探偵明智小五郎と少年探偵団と怪人二十面相とのやりとりにすっかり虜になりました。
ページをめくるたびに、きっとこうなるだろうと予測しながら読み進めていくのが楽しく、思いがけないトリックがあったときには驚き、一冊読み終わるまでは気になって寝付くことができませんでした。

どきどきする場面はたくさん出てきますが、大抵思った通りの結末を迎えるので、なんとなく安心感をもって読むことが出来ます。
また、図書館に行くと同じシリーズがたくさんあるので、全部読みたくなります。
同じ登場人物なのに、少しずつ内容の違うところが楽しく、次に手に取る本はどんな話なのだろうと読み始めるまでのわくわく感もたまりません。

4位 仮面舞踏会

横溝ワールド全開の名推理小説です戦後の斜陽族から、恋愛に自由奔放な女優などロマネスクにあふれる世界観です。
軽井沢の別荘地でくりひろげられる殺人事件にグイグイひきこまれていきます。

戦前もてやはされていた二枚目俳優の零落マッチ棒に残されたダイイングメッセージには舌を巻きました犯人がその正体を現したときは、小説の文字だけであるにもかかわらず、背筋がゾクゾクしました。

横溝正史はいわずもがな金田一幸助シリーズが有名ですが、こちらの仮面舞踏会はあまり知られていないといえど、隠された名作ですトリックもさることながら、人間関係のドロドロしたところは群をぬいています。

3位 砂の器

松本清張が書いた長編の推理小説で、名探偵ではなく刑事が自分であちこち捜査しながら事件を解決する物語です。
ハンセン氏病を取り扱ったもので、東北訛りと「カメダ」という名前を手掛かりに殺人事件を解決していきます。

松本清張の推理小説でよく使われているアリバイ隠しの手法がこの「砂の器」でも使われています。
この手法では、読者を事件を追っている刑事と同じ立場に置かせ考えさせるため、ストーリーの中に引き込まれていきます。

例えば「カメダ」というのはいったい誰なんだろういうことを読者にいっしょになって考えてしまいます。
そのようなスリリングなストーリー展開は読む者をお話の中にぐいぐい引き付けていきます。
重みのある推理小説が好きな方におすすめです。

2位 二銭銅貨

江戸川乱歩の処女作で暗号ものだけど、要の暗号は点字の仕組みを利用したもので単純であるもののしっかり練られています。
思わせぶりな導入から暗号でしっかり引き込み、徐々に内容を明かしていった上で最後の最後に種明かし、という江戸川乱歩小説によくある展開はこの頃から完成されていたのと、短い内容で詰めるものはしっかり詰めているのに驚きです。

乱歩作品特有の煽るような地の分もこのころから健在で、元ネタとなったアーサー・コナン・ドイルの「踊る人形」への言及まであります。
何より、一番の驚きはこの小説が今から100年近く前に書かれたものという事実。

江戸川乱歩作品を読んだことがある人ならオチは想像がついてしまうかもしれないけど、それを抜きにしても引き込まれる構成と文章は特筆すべきだと思います。

1位 シャーロック・ホームズの冒険

数多くの訳本が出されているので、現代の口調から昔っぽい口調のものまで、自分の好きな文体の書籍を楽しめます。
世界初の科学捜査を取り入れたストーリーなので、色々な小説に引用されています。
そのため、現代の推理物にも通じるところがあり、昔気質で退屈することはありません。

またホームズとワトソンの絆がとても良いです。
単なる馴れ合いや遊び友達としての友情を超えて、試練や事件の数々を通じて深まっていく絆に思わず感動してしまいます。
二面性をもつホームズと、彼のもつ恋愛下手という意外な欠点も、完璧な主人公に比べてとっつきやすいポイントと言えるでしょう。

あとがき

いかがだったでしょうか。
推理小説の良さってやっぱり真犯人やトリックの詳細が明かされて「騙された!」と思うその瞬間にあると思うんですよね。


作者のミスリードなどでいいように思い込んで、でも真相は全然違った!嘘!?となるのは確かに悔しいのですがそれ以上に「してやられた!お見事!」という気持ちが癖になりますね(笑)

【切ない・泣ける】おすすめの大人向け恋愛小説ランキング
【厳選】最高に面白いおすすめのファンタジー小説33選。