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娯楽とライフハックのデータベース

【厳選】おすすめの超面白いミステリー小説を紹介する。海外の作家も日本の作家も大集合!

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ミステリー小説ってトリックや大どんでん返しなど、手に汗握る展開がたまらなく面白いですよね。
でもミステリー小説っていっぱい海外や国内のものもあわせると膨大でありすぎてどれを読んで良いかわかりませんよね。
そこで、今回はミステリー小説を読んだことがない初心者の方でも楽しめるものを厳選して選んでみました!!
名作と呼ばれるものからマイナーなものまで幅広く取り上げさせて頂きましたのでぜひ見て行ってください!



すべてがFになる

理系ミステリの金字塔!
ものすごいネタバレですが(笑)コンピュータのプログラミングやら16進法やらなにやら文系には到底なじみのない言葉がたくさん。
でもそこが面白い!
聞きなれない理系用語とお嬢様や天才の登場、登場人物のセリフ回しや地の文がめちゃくちゃ特徴的なのも相まって、ちょっと近未来感というかファンタジー感すら感じます。

でもしっかりミステリ。ストーリーはミステリとしてはベタな設定。
島内の建物に閉じ込められた登場人物たち…。主人公の一人はお嬢様で警察関係者が知り合いにいる…。なのにセキュリティシステムやら有能すぎる管理システムのデボラやらが出てくるのでちっともベタな感じがしません。
そしてここからS&Mシリーズが幕を開けるのです!
森さんの著作はつながりがいろいろなところに隠されているので、シリーズ読むのが楽しいですよ!おすすめです


蒲生邸事件

「二・二六事件が起きた日にタイムスリップ!」タイムスリップなど、ファンタジー要素のある作品と、歴史が融合した作品に惹かれました。
主人公がタイムスリップした日が二・二六事件の日、しかもその豪邸で蒲生憲之陸軍予備役大将の自決に遭遇する。

そこから新たな事件が起こり、話が進んでいきます。
現代から突然昭和11年に行った主人公が、生活に苦労したり、各家に電話がないから探しに行ったり。
二・二六事件が起こった周りは、軍が包囲して危険な状態ということが、リアルに感じ取れます。浪人生ですが、頭の切れる主人公が事件の謎にどんどん迫っていくスリル感、そしてタイムスリップした昭和11年の世界で出会った女の子に恋心を抱く。

1996年の作品なので、主人公が今のイケメンという想像は小説から感じ取れませんでしたが、事件に近づき解決していく姿はカッコいいです。

「二・二六事件は実際に起こった事件ですが、蒲生憲之さんは架空の人物です。」の最後の一言に、この時代をちゃんと勉強していない自分にふがいなさを感じた作品でもありました。

ハサミ男

まさにどんでん返しの代表格!小説の最後の方で、え?!まさか?!という状態になります。
騙されたと実感せざるを得ないです。
作中の人と一緒になって、推理していけるところも楽しく、わくわくする点ですね。
また、人格について考えさせられる作品でもあると思います。人格が分裂している主人公がおり、初めはこの人は二重人格だと客観的に見て思っていただけですが、人はそれぞれの場面によって、人格が変わるのではないかと作品を読み進めていて感じていきました。
普段の生活で、会社や友達、家族にそれぞれ違った自分を見せていると思います。
これも一種の人格分裂なのではないでしょうか。こういう人間的な部分も考えさせられる作品となっています。

悪の教典

教師である主人公が過激的で、且つ非人間的な共感性のない異常者であるにも関わらず、主人公に魅力を感じます。
最初は教育現場の問題を浮き彫りにさせ、問題解決へと導いているだけだと思っていました。

しかしだんだんと主人公の異様な行動が見えてきます。確かに自分勝手だし、卑劣ではありますが、犯行を行っている姿が何だか軽快で、見ている側はちょっとわくわくもします。

人それぞれ、周りには見せない自分の内面はあると思います。
それを周りには伝わらないように、知られないようにしていると思います。
主人公の場合は、さすがにバレるだろうというような事をしていたにも関わらず、誰にも気づかれなかった…それは凄く頭が良いということの証拠であり、そういう面では尊敬できると思ってしまいました。グロテスクではありますが、とても面白い作品だと思います。

魍魎の匣

愛する人の前では倫理観等はふっとび、そして狂った人達の間で複雑に絡み合った人間模様は読者を圧倒します。
日常的な世界で起きた女子高生の自殺事件は不思議な能力を持った探偵である榎木津礼二郎と拝み屋である中禅寺秋彦人が中心になって推理され暴かれていくのですが、同時にそれは日常の影に隠れていた狂人達の世界を露わにする過程でもあります。

本のページを読み進める毎にそれは進み、想像もできなかった事実の積み重ねが交差した結果、誰も救われない結末を迎えてしまいます。
しかしそれは狂人同士の不思議なつながりによって生まれる自然な結末でもあるわけです。
まさにそれは妖怪の世界における出来事と言えるもので京極ワールド全快の傑作だと思います。


殺人鬼フジコの衝動

ドロドロ作品の代表格!後味悪いし、こんなに辛いことがあるのかというくらい不幸の連続が描写に沢山表現されています。
凶悪な殺人鬼に仕立て上げたのは、主人公であるフジコの弱さとかではなくて、世の中のせいなのではないかと思いました。
辛い内容であるのに、次が気になり、本を読む手が止まらない、見るのも嫌なはずなのに、そんなことってあるのでしょうか。

この作品はそれを実現している作品だと思います。親は選べないと言いますが、親の真似をする子や逆に反面教師として親とは違うことをする子やそれぞれいると思います。
フジコが成長していく姿が描かれているのですが、自分で親のようにはなりたくないと強く思っているのに、次第に母親に近づき、むしろ母親以上に凶悪になってしまうという…何と悲しい物語でしょうか。

殺戮にいたる病

文章自体はライトで非常に読みやすいですが、最初から最後までエロとグロ満載です。
登場人物達がいろいろな方法で容赦なく惨殺されていくので、苦手な人は読み進めるのが辛い場面だらけかも知れません。
緻密で趣向を凝らした残酷描写はなかなかにハードで、読み手の精神も深く抉られます。

ですが、最後のどんでん返しの衝撃の凄まじさと、ある種の感動すら覚える結末を鑑みると頑張って読み切る価値のある作品だと思います。
そして、必ず読み返したくなるはず。
二回目を読んだ時、初めからまったく破綻がなく、上手に誘導されていたことに気づいて再度、感心させられる感じです。一行も読み飛ばしてはいけません。すべては伏線と考えても間違いではないと思います。

イニシエーションラブ

普通の恋愛小説かと思わせて最後の2行でミステリー小説にしあげているのがとてもすごいです。
男性を主人公にした物語で構成されるのですが、最後の2行を読むまで正直恋愛小説が苦手な私には苦行でしかありませんでした。
しかし、本当に最後の2行で鳥肌がたちます。

恋愛小説の皮をかぶったミステリー小説だということがこの2行、たったの2行で理解できたのは鳥肌ものでした。
恋愛小説が苦手な人も我慢して読んでください、ただ我慢して読んでしまったがために大事な部分を見逃さないようにしてくだい。

しっかり読み込んでこそこの小説のミステリーが理解できます。映画化のキャッチコピーは「あなたは必ず2回見る」。その言葉通り、最後の2行ですべてが繋がり、絡まった糸がするするとほどけていきます。お勧めです。

謎解きはディナーのあとで

このシリーズの魅力は何と言っても影山の毒舌です。
執事でありながら「アホでいらっしゃいますか?」、「節穴でございますか?」などと主人である麗子に暴言を吐いています。

怒った麗子とのやり取りは軽快で、私が最も好きなところです。 
また、主要な登場人物が一般的感覚とずれている所も面白いです。
麗子はお嬢様で買い物のために8時間も影山を待たせたり、買い物熱を上げるあまりよく分らない美術品を買ったりします。
影山は先述の毒舌がありますし、風祭警部は白のスーツを着て、事件現場にジャガーで駆け付けます。

推理の面でも、一般人と感覚が違うのでそもそも知らないという事もあります。 ユーモラスに話が進められていくので、普段あまりミステリーを読まないという人でもサクサクと読むことが出来ます。

贖罪

贖罪という言葉の意味を感じることができた作品です。
世の中には沢山の人間がいて、だから人それぞれ見方も捉え方も変わってきます。
人間の数だけ答えがあるということはまさにこういうことだとこの作品を読んでいて思いました。

また、人には感情があるため、弱くなったり、心の闇ができてしまったりしてしまうものです。
それをリアルに描いています。

疑問に思っていたことがだんだんと解き明かされていく様が垣間みれるので、すっきりもする作品ではあると思いますが、やはり最終的には報われないと思いました。でも生きていて、良いことばかりではないし、必ずしもハッピーエンドとは限りません。
そういう面でも人間のリアルな現状が描かれています。

麒麟の翼

主人公の加賀恭一郎のキャラクターがとても好きです。
朴訥して、あまり感情を表に出さない彼ですが一人で徹底した調査で犯人を追い詰めていく姿に魅力を感じています。
麒麟の翼は犯人に殺された父親が日本橋にある麒麟の翼像に倒れているところから物語が始まるのですが、著者の巧みな表現で想像力を膨らませてくれます。捜査本部と違う意見を持つ加賀が、彼のホームグランドでもある日本橋で調査をするところが気に入っています。

普段大人しい彼が犯人を追い詰める時だけ見せる厳しい顔と態度に芯の強さを垣間見せる場面は最高です。ドラマ化されたこの作品ですが、彼を演じた阿部寛もはまり役でしたので、小説を見た後でドラマを見ることをお勧めします。

十角館の殺人

十角館の殺人は犯人の正体が衝撃でおすすめです。
そして、この作品を映像化するのはなかなか難しいだろうなという点でとてもお気に入りです。
登場人物のほとんどが本名ではなく、ミステリー小説家の名前をあだ名で使っているのが面白いです。
特に新装版は、最もインパクトがあるセリフをページの一番最初に持ってきている所が良かったです。ページをめくったときの衝撃は今も忘れられません。
犯人が誰かは冒頭の文でわかっていたけど、本名までは知らなかったので思わず最初から読み直してしまいました。
同時に、犯人の行動力がすごいと思いました。

入念に練られた計画と行動によって復讐を果たした執念はすさまじかったです。1回読んでしまうとトリックや犯人の正体はわかってしまって衝撃度は薄れますが、読んだことがない人にはぜひ一度読んでほしい作品です。

インフェルノ

この本で最も素晴らしいのは新しい謎が出てきてはそれを解いていくスピーディーではらはらどきどきさせられる展開です。
突然外国の病院で目覚めた主人公が、理由もわからず自分を殺そうとする人間から逃げながら、天才生化学者が残した暗号と人類の運命を左右するような恐るべき計画に迫っていくというスリリングなストーリーです。

主人公のラングドン教授は、次々と謎を解いていく頭脳明晰さを持ちつつ、危険な状況に飛び込んでいく向こうみずな性格と時おり見せるユーモアのセンスでつい応援したくなる非常に魅力的なキャラクターだと思います。

また本作の舞台はイタリアで、多くの有名な建築物・絵画・文学作品・美術作品などが小説中に登場し重要な役割を果たすので、小説を読み終わった時にはそれらを実際に見たくなるはずです。

火車

これほどの小説を読めることは、本当に幸せなことだと思います。
カード破産を背景にした殺人が、この本の舞台です。
この小説の素晴らしい所は、人間の心情描写が秀逸であることと、実際に殺人を犯した犯人は、まるで陽炎のように犯人の心情描写がないことです。

それがまた、犯人のミステリアスな部分を引き出し、殺人を犯した犯人ではあるもののなぜか、憎むことができない、憎みきることができなかったです。
本当に殺人を犯した人だけが悪いのだろうか、そのシステムを構築した人間には、罪はないのだろうか。
いろいろと考えさせてくれる小説です。また、この本の熱量は凄いものがあります。
一度読みだすと、止まりません。寝不足にならないように注意したほうがいいです。何年たっても、多くの世代に愛される小説だと思います。
ぜひ、読んでみてください。

占星術殺人事件

やはりトリックです。この本のトリック以上に見事なものは見たことがありません。
女性6人のバラバラ殺人ですから、そりゃあ映像化は無理ですよね。

小説だからこその仰々しさというか、おどろおどろしさが、なぜがこのストーリーを高級なものに仕立て上げているんですね。
京都の哲学の小道が出てくるところも、ワンランク上の雰囲気にプラス作用をしています。
探偵は御手洗潔という変人です。普通の人には解けないトリックだから、変人というキャラクターにせざるを得ないのか。。はたまた逆なのか。

ある特殊な学問を学んでいる人には別段驚くこともないカラクリな様ですが、いちミステリーファンにはびっくりです。
犯人も探偵も、たぶん作者も、かなり神経質で、全体にピリピリした空気が漂い、心地よい緊張感がいいです。


ダ・ヴィンチ・コード

この本は、主人公のロバート・ラングドン教授が殺人容疑をかけられ警察から逃走しながらも、被害者の孫娘ソフィーとともに聖杯をめぐる謎を追う、という非常にスリリングで興味深いミステリー小説です。

味方だと思っていた人物の思わぬ裏切りやソフィーに隠された衝撃の秘密など、不意を突く展開にハラハラドキドキさせられますが、ラングドン教授がすべての暗号をつなげて最後の謎を解き明かしたときにはすがすがしい気持ちになるはずです。
ミステリアスな殺し屋シラスやラングドンを執拗に追うファーシュ警部の存在も逃走劇をさらにスリリングなものにしています。

またこの本にはルーブル美術館や最後の晩餐をはじめとしたフランスの実在の場所や絵画も登場するので、本を読み終わった時にはそれらに対してさらに興味を持つようになるはずです。

レイクサイド

主人公の葛藤と周りの人の関係が面白い。
妻が主人公の愛人を殺して、その死体を湖に捨てるって話なんですけど、どうも周りの人物がおかしい。
変に協力してくる。
主人公は怪しみながら協力して、で、最後にその死体が妻が殺したのではなく子供が殺したのかもしれないと分かる。
この作品の面白い所は、子供が殺したかどうかが最後まで分からない所。状況証拠しかない所です。
主人公は葛藤します。本当に殺したのか? でももし殺していたらどうする? と、考えるんです。

もしこれが自分の身に降りかかったとしたら、身内が人を殺した。ではなく、殺したかもしれないと思ったら、自分はどう行動するかをこの作品は尋ねてきます。
分からないからこそ、色々考えてしまう。このまま放置すれば、自分の身内が捕まる、かもしれない。このかもしれないが絶妙で。

だからこそ主人公が最終的に子供との向き合い方を考えるシーンも印象的でした。最後まで犯人が分からない。にも関わらず終わった時に変な達成感を味わえるこの作品を初めて読んだ時、こんなミステリーもあるんだなと思わされる作品です。


そして誰もいなくなった

私の好きなミステリー小説はアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」です。
ミステリー小説の古典の一つだと思っており、最後まで犯人がわからなくて一気に読みあげた作品でした。
孤島に集められた10人がひとりひとりインディアンの人形とともにいなくなっていき、最後に残った一人は精神的に追い詰められてしまい自殺してしまうという内容です。

しかしながらこの事件を仕組んだ犯人はいて、今でもトリックを明かす最後の部分の読んだ時の衝撃は忘れられません。「そして誰もいなくなった」が私ミステリーの面白さや満足度のの尺度になっている作品になっている作品です。

そしてこの作品を超える作品にはなかなかお目にかかれない程自分の中で長くお気に入りになっています。

八墓村

「横溝正史」のミステリー作品の中の一冊です。
どの作品も素晴らしいのですが「八墓村」は、一番のお気に入りです。
何のゆかりもないと思っていた村から、主人公へお迎えが来ます。そしてすぐに殺人事件が起きるのです。
村の歴史が複雑に絡みついている人間関係の中で、殺人が続きます。
なぜ?どうして?複雑に絡み合った謎が深く、昔、村へ逃げてきた「落ち武者」からの恨みが関わってくるのです。

今では一つの流れになっている「伝奇ミステリー」の始まりの作品と言ってよいでしょう。
今までに何回も映画化されています。内容はちょっと違っていますが、小説も映画もそれぞれに面白いです。

この作品を呼んだことで、「横溝正史」にはまり、全作を読み、それからもミステリーにはまり続け、今でもミステリーを愛読しています。

朱色の研究

とにかくトリック。ロジック。登場人物。文章。有栖川氏の作品は、この4つが最高です。
もちろん、すべてのミステリを読んでいるわけではないので、同じようなトリックも他にもあるのかもしれませんが、そのトリックと解明がとてもロジカルです。

ここで上げた「朱色の研究」は、作品を通してふたつの大きな謎が出てくるのですが、それが論理的に繋がって行くのが面白いです。

登場人物もとても魅力的で、主人公の語り手、作家のアリスと、大学時代の友人である大学の准教授(この作品の時点では助教授)で、フィールドワークと称して犯罪現場に赴き調査する、探偵役の火村英生。このふたりの掛け合いが、作品に彩を添えています。

また、「人を殺したいと思ったことがある」という火村先生自体の謎も、この先解明されるのかどうかが気になるところです。

最後に、文章。とても繊細で流れるような綺麗な文章を書かれます。読みやすくわかりやすく。
気づくと、最後まで一気読みしています。
火村先生のシリーズだけでなく、学生アリスが主役のシリーズや、単発ものもいいですし、探偵が禁止された世界での謎解きを描いた「闇の喇叭」のシリーズも先が気になります。

あやかし修学旅行 鵺のなく夜 名探偵夢水清志郎事件ノート

この本は、主人公・岩崎三姉妹の通う中学に鵺と名乗る人物から修学旅行の中止を求める脅迫状が届き、ひょんなことから近所に住む元大学教授の自称名探偵・夢水清志郎を連れて行くことになり、旅行先の村で様々な謎や事件に遭遇するというスリリングなミステリー小説です。

この名探偵の夢水は、普段は常識がなく食い意地も張っているいいかげんな性格の人物ですが、謎や事件に遭遇すると次々とそれらを解いてしまうというギャップが魅力の人物です。
しっかりものの岩崎姉妹と天然ぼけな名探偵のやり取りには何度も思わず吹き出してしまうはずです。また旅行先の村では、美しい石を山から持ち帰った老婆が病気になった「持ち帰るなの石」伝説、密室で頭部を砕かれた男が火事で死んだ「三重密室殺人事件」、頭がサル・胴体がタヌキの鵺の伝説など、多くの謎に遭遇し、それらを名探偵と一緒に解く気分で読むのはとても楽しいです。

夢水がこれらの出来事はすべてがつながっていることを見つけ出し、華麗に謎解きをする場面は非常に痛快です。最後に脅迫状を送ってきた鵺の予想外の正体を知った時、もう1度最初から読み返したくなるはずです。

龍臥亭事件

新本格ミステリーの旗手と呼ばれる「島田荘司」の長編ミステリーです。
「御手洗潔シリーズ」の一作品ではありますが、御手洗本人は出てきません。事件解決のヒントを与えるだけです。

龍臥亭で起きる不思議な殺人事件。この村で起きた過去の大量殺人事件が関わっているのです。
過去の殺人事件と現在がどうかかわっているのか?「御手洗」が出てきませんので、実にじれったい思いをしますが、それがこの作品の狙いでもあるのではないでしょうか?さぁ、あなたはどう思いますか。

どうすれば真実に近づくことができるのでしょうか。作者が読者に解決を迫ります。
「御手洗潔シリーズ」に、本作でえががれた人物が、後年関わってくることになりますし、もう一本の柱である「吉敷竹史シリーズ」とのかかわりが濃い人物も描かれています。「御手洗」「吉敷」両シリーズをつなぐ要となる作品です。


アクロイド殺し

アガサクリスティの中でもこの作品が最高に面白いと思います。
今ではありがちなトリックだと思いますが、この当時この本を読んだ人は衝撃を受けたと思います。私もその当時に生まれたかった!と思うぐらいには。

ポワロの賢さもさることながら、街の人々のキャラクターの濃さや犯人の頭の回転の速さとトリックの巧妙さは何度読んでも驚かされます。
ポワロ一人で解決した、というよりは周りのヒントに助けられたというところも素敵です。

最初に読んだときはそのトリックが理解できなくて、すぐにもう一度読み始めました。

この作品はどこかにヒントがないか、と繰返し読むのも面白い作品です。何度でも騙されたいと思えるそんな素敵なミステリーの女王が書いた、名作中の名作だと思います。

禁断のパンダ

この本を読んだら、しばらくレバーペーストは食べられなくなるでしょう。
この本はこのミス大賞第6回の大賞受賞作で、2008年の作品なので私も相当昔に読んだのですが、結末が衝撃的過ぎて何年もたったいまだにふとした瞬間に思い出してしまう数少ない本です。
妙なリアリティーがいまだに色褪せないところがぞっとします。
最初はおいしそうな料理の描写もあって、食欲がそそられてしまうあいだあいだに事件がおこり、テンポよく話が進んでいきます。

改めて調べましたら筆者は調理専門学校卒業で、さらには飲食業に従事されていたそうで、やはり食べ物に対する描写はうまいと思います。
しかし、だんだん風向きが変わり、最後には人間の食欲は恐ろしいなと思って終わります。かわいい表紙に騙されることなかれ。

青空の卵

登場人物とストーリーが魅力的。
まず、登場人物。探偵がひきこもりで口の悪い男であるところが面白いと思います。
鳥井がいながらにして天才的な観察眼と思考で謎を解くくだりも、あは体験ではありませんが、おおっ、となります。ワトスン役で語り手は、その探偵(鳥井)の友人で、外資系保険会社に務める坂木司。このふたりのやりとりが好きです。

お互いに依存しているのではないかという関係性もまた面白い。女性が好むような設定です。
このふたりが、事件の謎を解き、そこに絡んでくる人々とやりとりをする中で、少しずつ成長していく過程もみどころです。

次に、ストーリーですが、日常の謎ものです。ですが、それにしてはちょっと大きな出来事であるところが好きです。
そして、この作品から始まるシリーズ全体に流れている、優しさと切なさ。その中に潜んだ毒が、何とも言えません。1冊ということで、3部作の1作目であるこの作品をあげましたが、シリーズとおして最後まで読みきりたい作品です。


ソロモンの偽証

3冊の長編ストーリーなのに全然退屈じゃない。読んでいる最中に早く次が読みたくなるので一気に読んでしまいました。
中学生の女の子がクラスメイトが亡くなった事件を解明しようと校内裁判をするお話です。
誰かが嘘をつくことによって真相が分からなくなっていき、悪い方向に進んでしまう…誰かが隠し事をしているせいで真相にたどり着けない…思春期の生徒たちそれぞれの悩みや心の闇が事件を複雑にしていきます。

なんとももどかしい人間関係と裁判での偽証。話に引き込まれすぎて苦しくなるくらいです。こんな生徒と教師よくいる!と思えるキャラクター設定がさらにストーリーにリアルさを与えています。

読み終わった後も、これって宮部みゆきが作ったお話じゃなくて、どこかで本当に起こった事なんじゃない?と思えてしまいます。

ハンニバル

とても、大きな声では言えません。人を食らうのは芸術のひとつ。ハンニバル・レクターの手にかかってしまえば。

彼が人を食うことは、彼なりの美学に基づいたものなのでしょう。彼の博識ぶり、芸術その他への造詣の深さがそれを物語ります。善人も悪人も、登場人物描写の緻密なこと。悪人に関しては、こんな奴食っちゃっても構わないでしょ、とつい思ってしまう、踏み込んではいけない世界に引きずり込まれます。映画になっていますが、小説は結末が全く異なります。そしてクラリス・スターリング。この著者は女性?と思わせるほどの感情描写の細かさ。ミステリーであると同時にハンニバルとクラレスとの、常人にはついていけない究極の恋愛小説ともいえるかも。

そして、ラスト。これを衝撃的と言えばよいのか、適当な言葉が見つかりません。私は読み終わってしばし放心状態になりました。
映画との比較を含め、好き嫌いや意見は、観た人・読んだ人によってそれぞれでしょう。

私としては映画の方が、余韻がある気がします。

小説の方は…これは一体、ハッピーエンドと言えるのか?一部のハッピーエンドは、目に見えないひずみとなって広がっていくのでは…。それでいいのかクラリス!という問いかけが、いつまでも頭の中でグルグルと回り続けました。

心霊探偵八雲

とにかく主人公の斉藤八雲が魅力的!死んだ人の魂を見ることができる赤い左眼をもつ八雲。
その能力を使って様々な難事件を解決していくストーリーだけど、その過程で見せる冷静に推理していく八雲はとにかくかっこいい!
普段はぶっきらぼうで皮肉屋な八雲だけれど、ヒロインの晴香のピンチには必ず駆けつけ助けに来てくれるところもかっこいい!

母親に殺されかけた過去があり心を閉ざしていた八雲が難事件を解決しながら周囲の人間と関わっていき、次第に心を開いていく姿には感動しました。

八雲以外の登場人物も皆個性的で面白い人物ばかりで、登場人物同士の会話はついくすっと笑ってしまうほど面白いです。

ダブル・キャスト

SFとミステリーが融合している所がすごい!

高畑京一郎・著のダブル・キャストはカテゴリ的にはラノベに入りますが、それで切って捨てるにはあまりにも高品質なレベルでSFとミステリーが融合しています。

殺害された不良少年と、その意識だか幽霊だかに取りつかれた天才少年が二人で一つの体を共有する二人一役、まさに二人で一人の主人公と言うわけです。
この二人はお互いに直接会話などでの意思の疎通が出来るわけではなく、撮影したビデオメッセージを通してしか会話をできないという状態であり片一方が知っていることをもう片方が知らないという事が普通に発生する厄介な状況です。

またこの状態がストーリーに深みを持たせつつ、解くべき謎のキモにもなっているわけですが・・・ミステリーである以上ぜひ読んでくださいとしか言えない作品です!



三毛猫ホームズの推理

事件を解決するのは刑事や探偵が主ですが、この小説は三毛猫が中心となって事件を解決していくんです。
とはいえ、彼の名探偵と同じ名に恥じぬ賢い猫でも言葉の壁は越えられません。その部分を補うのが血を見ると貧血を起こす警視庁捜査一課の刑事で、ホームズの二代目の飼い主となった片山です。
刑事としては頼りない一面もある片山に向け、ちょっとした仕草で事件解決へと繋がるヒントを見せるんです。そんな一人と一匹のやり取りの中で、ホームズの飼い主が密室で殺害され遺体と対面した場面があります。

そこで最期のお別れをするホームズは肉球でかつての飼い主を触れようとします。
猫にしては賢いホームズは爪を出して遺体を傷付けたりはしませんが、それを知らない警察関係者は追い払おうとするんですけど、片山が別れをさせてやれと庇うんです。この一連から飼い猫ではなく被害者遺族として同等に扱う片山だからこそ、ホームズがマッチの箱で遊んでいるのを見て密室のプレハブで起きた殺人事件のトリックや犯人を暴けるんだと思います。

小説の中には猫が出てくるものもありますが、猫がメインとなって事件を解いていくこの本は猫好きには堪らない作品です。

ねじれた家

アガサ・クリスティ特有の細やかな人物描写も魅力ですが、なんといっても犯人が見所です。
ミステリを読み慣れている人ならば中盤くらいで誰が犯人かすぐに分かるのですが、その犯人の行動を追っていくのが楽しいです。この小説はミステリの一種の禁じ手を用いているだけに印象深いです。
名探偵のポワロも早々に犯人をつきとめていながら、あえて泳がせている雰囲気もあり、2人の攻防戦も見どころです。

爽快な気分になる結末ではなく、読後はなんとも言えない嫌な印象が残りますが、話のインパクトは凄まじいです。著作が数多くあるアガサ・クリスティ作品の中で最も印象的な作品です。
トリックよりも、巧みな台詞回しや犯人の言動に気をつけながら読んでいくと面白いです。


ドグラ・マグラ

読後のスッキリ感が全く味わえない摩訶不思議なストーリー展開が何度も読み直したくなるポイントです。
まるで人間の記憶力の限界を試されているかのような一幕の長さと場面設定の時間軸のずれ方がクセになってしまいます。

主人公が記憶を無くした状態で軟禁されている所から始まることで、その主人公の過去が様々な人によって語られいかにも現実だったかのように刷り込まれていきます。その回想があまりに長く、読み続けるうちにそれが回想であることを忘れてしまい、そのうちにまた異なる視点でのストーリーが始まるといった時間の流れが全く整理できないまま最後までたどり着いてしまうことになります。

健康的な心理状態を長く保てる時に是非チャレンジしてもらいたい小説です。

流星の絆

3人兄妹がこの物語の主人公なのですが、その兄妹の関係の秘密にまず驚きます。
えっ?そんな事情があったの?となります。

そして、登場人物と3人兄妹の両親との関係性や3人兄妹と登場人物との関係性にも驚かされます。
そのほかにも沢山の仕掛けがされていて読み進めていくうちに色々なことのつじつまがあっていきます。
こんなに伏線があったのかと物語の最後に近づくにつれて気付かされます。

また、とある理由で3人兄妹は詐欺を行うのですがその手口も巧妙です。
詐欺のターゲットにしていた人が物語のあとの方に繋がっていたりもします。最後の最後まで物語の結末がわからないので最後までドキドキしながら読み進めることができます。また、結末はすごく衝撃的です。

氷菓

ミステリー小説というと、殺人事件や誘拐といった「人が傷つく事件」が起こって解決するという流れが多い中、この小説は誰一人傷つくことなく、犯人すら悪い人はいないという平和なミステリーです。
主人公の高校生活を軸に、校内で様々な事件・不思議な出来事が起こり、それを主人公が解決していきます。ほのぼのした高校生活の合間の、誰も気づかないような謎ですが、その謎にかかわる登場人物一人一人の心情や、なぜこのような事件が起きたかという深い部分の描写がとっても面白いです。

短編小説なのでテンポよく読めますし、文化祭や体育祭といったおなじみの行事の間に様々な事件が起こるので、自分の学校生活を思い出しながら照らし合わせながら読むと、もしかしたら自分の知らないところでこんなことが起きていたかも...なんて気持ちになれますよ。

ガダラの豚

綿密に練られたストーリー設定と、終盤で回収される伏線の数々が読んでいて気持ちいいです。
作者の中島らもさんは自身の著書の中で小説を書くときには、まずストーリーや登場人物を大きな設計図にまとめるそうで、一人ひとりのキャラクターの特徴や性格などが細かく記されており、物語の細かい一つ一つが綿密につながるように設計図を作成したのち、それを文章化していくので、読んだときにストーリーの綿密や、気持ちの良いどんでん返しを堪能することができるのだと思います。

ただ綿密に練られたきれいな小説というわけでもなく、割となんでもありなのがこの小説の魅力でもあります。登場人物には文化人類学者や超能力者、カルト宗教の教祖など聞くだけで濃いとわかるようなキャラばかりです。

そんなキャラが綿密な設計図の中で作者に巧みに操られているさまを読者は感じることができるでしょう。中島らもの繊細な部分と、ハチャメチャな部分が同時に感じることができる作品だと思います。

青の炎


最後の数十頁は目が離せない!映画化もされましたが、原作である本書は心理描写がより丁寧に描かれておりオススメします。
主人公である高校生・秀一はどこにでもいる17歳の男子ですが、あるきっかけで母と妹を守るため完全犯罪を計画します。
主人公は完全犯罪を思い立つまでの動機も不純なものではないので感情移入してしまい長編でページ数は多いですが、一気に読んでしまいます。
見所は計画を実行していくまでの課程です。

ここまでするかという程、綿密に計画を進めていく行程がとても面白く目が離せません。やはり17歳なので計画に綻びが出てくるのですが、その辺の描写も非常にリアルです。ミステリーではありますが、ホラーの要素もあり、青春、恋愛、友情の要素もある非常に読み応えのある物語です。

妖婦の宿

まず犯人の意外性が素晴らしいです。
いわゆる「密室」ものですが、論理的に一人の犯行に絞られる上に、犯人の一見無意味に行動もきちんと説明されています。
昭和24年に発表されましたが、この当時、ここまで論理的・合理的かつ最後にどんでん返しが待っていて意外な犯人が示される作品はほかにないのではないかと思われます。密室ものの傑作と言えるでしょう。
また、もともとは、探偵作家クラブの犯人捜しゲームとして作られた作品ではありますが、ただ謎を解くだけのパズルのような作品ではありません。

人間、特に男女間の愛憎に加え、戦後間もなくの作品であるがゆえに今はなじみのない「子爵」などという階級の人物が出てきて、家という古い因習にとらわれた犯人の動機が物悲しく、昭和の哀愁が感じられ、読んだ人の心を揺さぶります。


オリエント急行の殺人

最初は名探偵コナンを読んでいてミステリー小説を気になり始めました。
オリエント急行将来は私も探偵になる!なんて意気込んでいた時期に実際に進路を考えなくてはいけない帰路に立たされた時、初めてミステリー小説を手にとって読んでみようと思い、それまではミステリーは読んでいなかった重い腰をあげ読み始めました。

そこで選んだのが「オリエント急行殺人事件」でした。
飽きさせない展開に次から次へとページをめくり一気に読み終えてしまいました。

そして最後の結末、犯人が何人もいたということろがが私の好きなポイントです。当時見てきたドラマや映画、小説含めても、初めてのみた結末でこんな結末があるんだと驚きながら、ミステリー小説にはまるきっかけをくれた忘れられない小説とシーンの一つになりました。

姑獲鳥の夏

とにかくすべてのキャラが濃い!
探偵役である京極堂こと中禅寺秋彦、鬱病を患う小説家の関口巽、探偵業を営む榎木津礼二郎はじめその他の脇役も個性的です。

とくに榎木津はその目に特殊な能力を持っているうえ美形なのでファンも多いです。

そうした力は登場するがあくまでも事件解決は論理的に行われます。
レンガのようと例えられる分厚さのこのシリーズですがキャラクターのノリが楽しく、飽きずに読み進めることができます。

飛ばして読みたくなる京極堂の長い語りは民俗学や宗教、科学など幅広いです。
しかし事件とは関係なさそうにみえてそのなかに解決の糸口が隠れています。
この作品で起きる事件の終幕は人の心の闇を垣間見るようで、ゾッとする結末です。
なにより驚きなのは本作が作者にとってデビュー作だということです。


まとめ

いかがでしたでしょうか!!
ミステリー小説って犯人を予想したり、トリックに関心したりと楽しめる要素が盛りだくさんで本当に面白いですよね!!
皆さまが読みたい1冊が見つかれば幸いです。